クルマが軽快、かつ安価で、誰にでも乗れるスポーツカーだからである。
こういうコンセプトのクルマは誰にでも作れそうだ。
それをマツダのような量産メーカーが作ろうと決断したことは敬服に値する。
場合によっては、大赤字を生む可能性があるのだから。
先進性ユーノス・ロードスターを見るとクルマ作りというのは、案外簡単なことなのかなとも思えている。
なぜならオープン2シーターという形式は、スポーツカーのひとつの典型であり、こういうコンセプトは誰がいつ考えても、同じように導かれるものだからだ。
きわめて完成度が高いゆえにマツダは次にこのクルマをどう改良するべきか、そのアイディアをなかなか思いつかない。
ひとつのヴァージョンとしてクーペも考えられるが実はユーノスのボディはトランクの設定、あるいはガソリンタンクの位置設定などからして、そう簡単にはクーペ化しにくいのだという。
とりあえずできるのは、ソフトトップを自動化するぐらいのことらしい。
また、大排気量のエンジンを積んだり、ターボで過給したりすればたちまちこのクルマの持ち味を殺してしまいかねない。
ユーノスはオープン2シーターの文法どおり、その定型が完成しているだけに、へたにいじるとかえっておかししいていえば、高価な材料を使って軽量化するという手はないでもない。
このクルマを軽作ることにはいろいろな意味で価値があるだろう。
ユーノス・ロードスターは、この日本で、いまだに所有するのが楽しいクルマでありつづけている。
とてもたいしたことだと思う。
プレッソを登場させた当時のマツダは、ユーノス,ロードスターを大ヒットさせており、現在を鋭意開発中であった。
プレッソはこれら2車の中間を埋め、マツダのスポーツカー・マーケットを拡大しようとの意図のもとに作られたのだろう。
さらにマツダは新しい販売チャンネルのオー そう考えると、これらの小排気量V6はさして素晴らしいものとも思えない。
プレッソにかぎらずマツダのV6搭載車が、マーケットでさしたる成功を収めることができなかったのは、そのへんにも理由があろう。
プレッソにV6エンジンが搭載されたのは、マツダがアメリカマーケットを意識したからだろうが、そのアメリカではもはやこの種のスペシャルティカーのマーケットが急速にシュリンクし、日本製スペシャルティカーの時代が終わろうとしているのだ。
セリカやシルビアでさえ旗色が悪いご時世だ。
弱体なプレッソがとうていマーケットを得られるような情勢ではない。
カレンは基本的にセリカのお面をおとなしいイメージに変えてシルビア的なイメージを追求しただけのクルマである。
セリカは基本的に、リアにハッチドアを持つハッチバックカレンはトランクを持つヴォリュームである。
そこがこのクルマの唯Tの特徴といえば特徴だが私にいわせればそこには何のおもしろさもない。
カレンはもとはといえばアメリカ向けのクルマである。
つまりハッチバック嫌いの人のために作られたセリカのヴァージョンで、トヨタはそれに少々手を入れて日本にも導入したのである。
私は「セリカはやはりハッチバックじゃないと」というこだわりがあるが、おとなしいほうがいいよという人に売れるのだろう。
この種のクルマはスタイルがきわめて大事だ。
なぜなら、スタイルを買うようなものだから。
あるいはカレンのようなクルマは、多の人はオートマチック・トランスミッションで乗るだろうから普通のF型エンジンのほうがいいだろう。
このクルマにG型エンジンでは、クルマの存在理由が薄なってしまう。
輸出仕様と同様の受動安全性を持っているかどうかは若干疑問である。
トヨタや日産は、是が非でも安全対策を確立しょうと考えているようには見えないからだ。
いずれ日本でも安全ボディの基準が厳しくなるのは確実でトヨタも、カレンやセリカで習得した技術が役立つことになるだろう。
かつてセリカはアメリカマーケット向きのセクレタリーカー(OJたちの通勤車)的存在であった。
こうしたセリカやシルビアなど日本製スペシャルティカーのユーザーたちは、こぞってサニー・ルキノやミラージュ・アスティのようなt より安価な2ドアセダンへと移行しはじめた。
そうなると、セリカはしだいに行き場を失っている。
今回へトヨタがMR2を生産中止したのもう 同じ理由からだと思われる。
ヨーロッパマーケット、とくにイギリスあたりではセリカは相当売れるだろう。
また、ことによるとアメリカにも、スポーツカーブームが再来する可能性もある。
日本にも第2次スポーツカーブームがやってこないともかぎらない。
次のセリカがどうなるか、おおいに注目したいところだ。
おそら日本でのスポーティカーの販売数の記録は旧シルビアが保持しているのではないか。
月に千数百台しか売れていない。
おもにアメリカ社会の情勢が変わってきたことと円の対ドル相場の変化によるものだ。
3ナンバーボディを得た新しいシルビアは、その美しいボディを失ってしまった。
いまのシルビアには、先代シルビアが持っていたようなスタイル上のアドヴァンスがない。
外観もさることながら、シルビアはその内装も一挙に旧態依然としたものになってしまった。
旧シルビアの内装は、きわめてモダーンなデザインだったが新しいシルビアの肩に力が入りすぎたのかへ妙にクラシックとなってしまい、これまた魅力を失ってしまっている。
基本デザインのよかった旧シルビアは年を追うごとに、いろいろ魅力的な外装色を用意して、イメージの更新をはかった。
適当な小型サイズの後輪駆動車はやはりドライブして楽しいものだ。
先代シルビアが登場してきた当時へ このクラスの4気筒車はすべて前輪駆動で、安価な後輪駆動車はこのシルビア以外へ存在していなかった。
シルビアのように4気筒で、200万円以下でそれが買えるということは、やはり魅力的だったのだと思う。
今回も後輪駆動ではあるがアメリカの安全基準をクリアすべ少々ボディを大きしたことが、シルビアに不利に働いてしまった。
こうなると4気筒よりV6を積んだほうがよかったかなとさえ思う。
アメリカの安全基準をパスしなければならないという事情もあったにはせよ、旧シルビアを追い越して、さらに古くなってしまったのが致命的だった。
大金を投資してモデルチェンジをおこない、なぜ旧モデルよりカッコ悪なるのか。
私はここに日産の抱える病根を見る。
このシルビアの試作モデルを見た重役や部長たちは、かりそめにも自動車屋のはずなのに、なぜへ デザイナーに対して「こりゃ、ダメだな」といえなかったのだろう。
これもまたへ ″カー・ガイ&s在ゆえの失敗といえようか。
先代スカイラインのR32型は、ボディを思い切ってシュリンクし、歴代スカイライン中でもっともスポーティな傑作車として人気が高かった。
日産は中年以上の層に人気があるなどと弁明しているが誰がどう見ても今回のスカイラインの失敗はこのデザインに負うところが大きいだろう。
スカイラインは音から田舎臭いイメージが伝統だったが、それにしてもこのデザインは不格好にすぎる。
音からのスカイライン・ファンは、やはり不格好なスカイラインなど歓迎するまい。
最初にこのデザインを兄だときにあえてそのことを指摘できる人間が誰もいないということが現在の日産の不幸である。
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